基本の折りパイの作り方

 折りパイの魅力は、なんといってもあのサクサク感。フォークで刺した時、かじった時に、サクっとした感触が無ければ、そのパイはできそこない。香ばしいバターの風味も不可欠ですね。
 ではなぜ、折りパイはサクっとするのでしょう。生地は小麦粉・バター・水・塩だけで構成されるいたってシンプルなものです。いくつもの層ができるのは、生地を何度も折り込むから。その過程でバターを折り込むため、生地とバターの薄い重なりが何層もできます。温度が上昇すると、バターが沸騰し始め、生地と生地の間に隙間ができ、同時にバターに含まれる水分と小麦粉が反応し、その隙間をさらに押し広げようとする力が発生します。これで薄い生地の層が確立するのです。理想的な生地にするには折る回数と生地の薄さがポイントです。約3mmの厚さに均等にのしましょう。基本をマスターして、ミルフィーユなどバリエーションへも応用して下さい。

STEP BY STEP

 基本の折りパイの作り方をおぼえましょう。
★配合(18cmの丸型)/中力粉200g、バター20g、水80cc、塩ひとつまみ、包み用バター200g。 慣れないうちは強力粉でなく、中力粉の方が生地をのしやすいので作業がラク。
★作り方/中力粉をふるい、平らなめん台の上でフォンティーヌ状(土手を作る)にし、賽の目に切ったバターを中央に置く。塩を溶かした冷水を加え、スケッパーやドレッジを使い、粉をかぶせながら、バターを細かく切る用に混ぜ合わせる。次第に粉と混じり、ポロポロの状態になった生地をひとつにまとめてラップで包み、冷蔵庫で30分以上寝かす。包み用バターをめん棒でたたき、生地に包みやすいように薄くする。軽く強力粉をふっためん台の上に生地をのせ、めん棒で十文字に分け、四方に生地をのす。中心にバターを置き、生地で包み込み、厚さ3mmの縦長の長方形にのす。三つ折りにし、再度冷蔵庫へ30分(冷凍庫なら15分)。さらに同じように縦長の長方形にのし、三つ折りにし、冷蔵庫へ。これを合計3回〜5回くり返す。

it’s a wonder・・・・
that pie!

 粉と折り方を変えると、折りパイの膨らみ方はこんなに変わります。写真左は粉による違い。膨らみが悪い方が薄力粉を使ったパイ生地です。水の代わりに発泡性のもの(スパークリングワインやビールなど)を入れると、浮きがよくなります。写真右は折り回数を変えたもの。三つ折り1回、2回、3回・・・とどんどん膨らんでいくのがわかるでしょう。ただし、多ければ多いほどいいというものではなく、三つ折りをする回数は4〜5回が理想。それ以上行うと、逆に層がつぶれて膨らまなくなります。


GOOD FOR YOU
 パンプキンパイやアップルパイは、ざっくりした焼きっぱなしの感じ、その香ばしい焼き色が自慢のお菓子。今、オーブンから出したばかりというような勢いを大切にしたいお菓子です。お菓子自身が持っている迫力を生かすには余計なデコレーションは不要。いつもと違った演出をしたい時は、縁取り模様を変えると印象が変わりますよ。


 縁取りの仕方を変えるだけでアットホームな感じにすることも、お洒落な雰囲気を演出することも自由自在です。ここに紹介するのは、ほんの一例。好みの抜き型を使って、余り生地で遊んでみてはどうでしょう。生地をひも状にし、編み込むのも素敵です。その時のシチュエーションに合わせ、イメージを変えたアレンジを楽しんで下さい。

1、波線のひだを作る
親指と人差し指で縁の生地をつまんだところをもう一方の手の親指で押します。深くてしっかりしたひだを作ると、焼き上がりが華やかな雰囲気になります。

2、フォークで刻み目を入れる
親指と人差し指で縁の生地をつまみ、フォークの歯をそのひだに突き刺すように押し付けます。ひだを大きく作り、フォークも大きなものを使いしっかり跡を付けましょう。

3、チェッカーボード状にする
縁の生地に約1cmの同じ間隔で切り込みを入れます。ひとつ置きに、内側に向かって生地を折り倒すと、にぎやかでカジュアルなイメージが演出できます。

4、木の葉を飾る
余りの生地を、葉形の抜き型で抜きます。ナイフの背で表面に葉脈を刻み込み、ハケを使い、冷水で生地の縁に接着します。ナイフで葉形にしてもいいでしょう。

5、三つ編みにする
余りの生地で約6mm幅のひもをできるだけたくさん作ります。3本ずつ三つ編みにし、端を少量の冷水で接着します。そのままよく冷やしてからオーブンへ。


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