基本のスポンジ

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別立て
 基本のスポンジケーキを焼く方法は2つあります。スポンジケーキの材料はページ下記でも分かるように、小麦粉、卵、砂糖の3つです。このうち、スポンジケーキを膨らませる働きをするのが卵。卵は泡立てて空気を抱き込ませることで、小麦粉の間にたくさんの隙間をつくります。その結果、膨らんだということになるわけです。ということはスポンジケーキは、卵の泡立ての善し悪しが決め手となると考えてよいでしょう。

この卵の使い方には2種類の方法があり、ひとつは卵を卵黄と卵白に分ける方法、もうひとつが全卵の状態で使う方法です。前者を別立て、後者を共立てと呼びます。別立ての場合、まず卵黄に砂糖の1/2を加え、ホイッパーでよく混ぜます。白っぽいクリーム色になるまで、よく泡立ててください。卵白は別のボールで泡立て、砂糖を加えメレンゲを作ります。つぎに卵黄のボールにメレンゲの一部を入れ混ぜてから、薄力粉を軽く混ぜます。その後、残りのメレンゲを加えて、さっくり混ぜ合わせます。最初に全部のメレンゲを加えてから粉を混ぜると、せっかくの気泡がつぶれてしまうので、メレンゲを残しておいて、最後に合わせるのがポイントです。

共立て
 もとを正すと、昔は別立てのみで、共立ての方法はありませんでした。共立ては、ミキサーなどの機械類が発達してから生まれた方法です。では、仕上がりのスポンジケーキ自体に違いがあるかというと、きめの細かさや、味わいなど一般的には変わりがありません。ですから、自分の慣れた方法、好きなやり方を選べばよいのです。共立ては、卵を卵黄と卵白に分けず、全卵のまま、砂糖を加えて泡立てます。ただし、ホイッパーを使って、手の力で泡立てるには、全卵は重過ぎるので、ミキサーに頼らざるを得なくなります。行程は、ボールに全卵をほぐしてから、砂糖を加え、ハンドミキサーなどで泡立てます。この時湯せんをすると、より早く泡立ちます。もったりとしてきたら、薄力粉を加え、粉が馴染む程度にさっくりと混ぜ合わせて下さい。

このWもったりWという状態が大切。泡立てがたりないと生地が膨らみません。また、卵はきちんとほぐしてから砂糖を加えること。卵黄に砂糖が付着すると、そこだけダマになり、焼きムラの原因にもなってしまいます。別立てと共立て、どちらをチョイスするかはあなた次第です。どちらも180度のオーブンで約20分焼いて下さい。

クリスマスケーキ用にスポンジケーキを焼く人は多いでしょう。
少し軽いもの、甘さ控えめ・・・など好みはいろいろ。
嗜好に合わせて、レシピも自分で作ってみませんか。
卵を基本とすると、薄力粉は卵の4割から7割まで入ります。
粉が多ければどっしりとした生地に。砂糖も同様です

基本のスポンジ

5239 アルブリットセパトデコ型150

≪材料≫1個分
卵…2個
砂糖…60g
薄力粉…60g

基本材料は上記の3つだけ。まだ計りがなかったころ、ヨーロッパでは、卵の殻を使って、薄力粉と砂糖を計っていたそうです。卵1個に対して、割れた片方の殻1杯分の薄力粉、もう片方の割れた殻の1杯分の砂糖という風に。つまり、卵とその半分の量の粉と砂糖を混ぜるということは古来から伝わる基本のレシピなんです。基本のスポンジケーキに深みやコクを出したい場合、バターを加えましょう。バターは最高で、砂糖の量の5割まで入れることができます。

基本のスポンジをマスターしたら、バリエーションも作ってみましょう。手始めは、ココアやコーヒー、紅茶風味はいかがですか。ひと手間加えるだけで、グンとリッチになりますよ。デコレーションするクリームも生地と同じフレーバーで作ると、より効果的。洋酒の力を借りて、ワンランク上のケーキにアレンジしてみるのもいいですね。ココア風味はコアンテローやブランダー、キルシュなど、コーヒー風味ならナッツ系のリキュールがおすすめ。ただし、紅茶風味だけはお酒にまけてしまので紅茶の香りをそのまま生かした方がよさそうです。

★ココア風味の生地

■材料(15cmの丸型)
全卵…2個
グラニュー糖…60g
薄力粉…50g
ココア…10g

■作り方
薄力粉とココアを一緒にふるって下さい。その後は基本のスポンジの作り方と同じです。180度のオーブンで約20分焼きます。ココアは無糖のものを使用。焼き色がわかりにくいので注意。

★紅茶風味の生地

■材料(15cmの丸型)
全卵…2個
グラニュー糖…60g
薄力粉…60g
濃く出した紅茶…大さじ1
茶葉…小さじ1

■作り方/別立て、共立て、どちらの場合でも、粉を混ぜた後に、濃く煮出した紅茶と茶葉をそのまま入れます。

★コーヒー風味の生地

■材料(15cmの場合)
全卵…2個
グラニュー糖…60g
薄力粉…60g
濃いめに入れたインスタントコーヒー…大さじ1

■作り方/別立て、共立て、どちらの場合でも、粉を混ぜた後に、濃いめに入れたインスタントコーヒーを加え混ぜます.

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